滝学園同窓会・会長ご挨拶

滝学園同窓会会長 大西正一 母校滝学園は、大正15年(1926年)に滝信四郎先生が郷土江南の地に創立され、昭和、平成、令和と経過して、まもなく創立100周年を迎えます。この間に学園は3万人を超える同窓生を世に送り出し、同窓生の皆様は、地元愛知県だけでなく、日本各地で、さらに世界で活躍されています。
 滝学園の施設も、近年、講堂と図書館が、国から重要文化財の指定を受け、歴史的遺産と認められるまで貴重な建物になっています。
 同窓会も、本部だけでなく、東京支部、関西支部、中部支部、ロンドン支部と広がりを見せ、さらに職域や企業単位の組織も誕生しております。
 私達は、滝信四郎先生の、「質実剛健」、「勤勉力行」、「報恩感謝」の教えの下、多感な青春時代を学園で過ごしました。この同じ体験をした同窓生としての人的つながりを人生の様々な局面で活用し合って、人生をさらに実り豊かなものにできますよう、また、100周年を迎えようとしている滝学園がこの特色を生かしてさらに発展し、有意な卒業生を次々と輩出して、社会において「江南に、愛知に、日本に、滝学園あり」との名誉ある地位を築けますよう、物心両面で強力に支援していく所存です。
 同窓生の皆様におかれましては、毎年開催される、本部や各支部の同窓会総会・懇親会の他、同窓会が企画する様々な催しにご支援ご協力を頂き、また多数参加して頂き、同窓の絆を深めて頂きますよう、さらに学園自体にも足を運んで頂き、時計台のある伝統ある学び舎で懐かしいチャイムの音を聞いて、往事の若き青春時代を思い出して、感慨にふけって頂き、ご自身の学園愛を確認して頂くことを強く願っております。

同窓会会長 大西正一(昭和45年普卒)

滝学園・学校長ご挨拶

滝学園校長 中島政彦
 同窓生の皆様、平素より本学園の教育活動にご支援とご理解をいただき心より感謝申し上げます。今年は中1の252名、高1の343名の新入生と4名の常勤の教職員を迎え学園は新しい息吹で満ちています。
 今年度は、90周年に策定した「滝2026年への羅針盤」の2段階目を踏み出す年度です。羅針盤での計画の1つの滝教育研究所もこの3月に新しい場所に移転しました。大きさも設備も拡充され、受講生も大幅に増加しました。母校にお越しの際には一度お立ちよりください。
 滝学園の3万の同窓生の中には世界で活躍される方も多く在校生の励みと誇りになっています。一方で、「一隅を照らす」方々も多くいます。平成元年卒の森敦君もその一人です。彼は子供のころから星が好きで滝高校時代には天体観測部に所属し、大学でも天文学を専攻しました。大学院の院入試の時の話です。
「新書で助かりました。専門の試験で新しい傾向の問題が出て、ヤバイカナと思いましたが、よく読むとその問題の背景が新書の知識で理解できました。新書で合格できたようなものです。」今、滝学園は教育目標の一つに教養力(=リベラルアート)育成を掲げ、それを取得するフィールドとして土曜講座を開いています。私の教養への思いの原点は、「専門の分野にとっても教養の力は生きる」というこの森君の言葉にあります。彼は卒業後、様々なプロジェクトに参画し、最終的には岡山県にある西はりま天文台に勤めます。この天文台は一般公開している天文台では世界最大の口径の「なゆた」という望遠鏡で有名です。そこでは、彼は一般公開のプログラムをこなし、その後毎夜のように午前三時過ぎまで自分の研究をするという日々を続けていました。ところが2007年5月22日、研究中に突然倒れ亡くなりました。生まれて間もない長男を残して36歳の若さでの旅立ちでした。今では普通に行われている出前授業もその当時は珍しく、彼は星の授業の中でいつも「星を考えることを通じて思考力を養ってください。考えることは人生を生きる力になります」と子供たちに語っていたと聞きます。彼の人柄は見ず知らずの天文仲間にも広がり、高知県のアマチュア天文家は発見した小惑星に「アツシモリ」という名前を付けました。夏、南の空に輝いています。
 プロフェショナルとは専門的な知識・経験に加えて横断的な知識・経験を持っていて、それをもとにして相手のニーズに合ったものを提供できる人です。「論理的に喋る能力よりも、論理的に喋れない立場の人々の気持ちをくみ取れる人」ということだと思います。星になった同窓生はいつも「公開天文台の在り方」を考えていました。西はりま天文台には都会の生活に疲れた人や老夫婦など、様々な方が今も訪れているそうです。
 私はたくさんの世界で活躍する人、人知れず頑張っている同窓生の皆さんそれぞれに心より敬意を表したいと思います。
 今後とも同窓生の皆様のご理解とご支援をお願い申し上げるとともに、皆様におかれましては、青春を過ごされ、人生のスタートとなった滝学園を思い出していただけたら幸いに存じます。皆様のこれからの益々のご発展とご健康をお祈り申し上げます。

校長 中島 政彦