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土曜講座10周年記念:齋藤孝氏講演会
「人間関係をつくるコミュニケーション力」(2012/4/14開催)

滝学園土曜講座10周年記念:齋藤孝氏講演会「人間関係をつくるコミュニケーション力」 4月14 日(土)、江南市民文化会館において、土曜講座10周年記念講演会が開催されました。この記念講演会は同窓会のご援助で毎年4月に行っているもので、生徒にとっては貴重な話を聞くことができるとてもよい機会になっています。過去9回の講師は、ジェローム・フリードマン教授(ノーベル物理学賞受賞者)、梅原猛氏(哲学者)、李遠哲氏(ノーベル化学賞受賞者)、C. W. ニコル氏(作家)、鎌田實氏(諏訪中央病院名誉院長)、池田香代子氏(翻訳家)、秋山仁氏(数学者)、大谷貴子氏(全国骨髄バンク推進連絡協議会会長)、渡邊興亜氏(国立極地研究所名誉教授)で、いずれの講師もそれぞれの分野ですばらしい活躍をされている方たちばかりです。
 今回の講演会でお招きしたのは、教育学者として有名な齋藤孝氏でした。当日は、お忙しい中、同窓会会長の堀尾浩二氏をはじめ十数名の同窓会役員の方々にもご出席いただきました。この場をお借りして厚くお礼申し上げます。

 斉藤孝氏は静岡県にお生まれになりました。高校時代までは地元である静岡県で学生生活を過ごし、大学は東京大学の法学部をご卒業されました。現在は明治大学文学部教授としてご活躍されております。齋藤氏のご専門は「教育学」や「身体論」です。教育というものを広くとらえるために、日本語の言語能力やコミュニケーション能力、健康法など扱うテーマは多岐にわたり、心技体を持論としています。
読書文化の重要性も提唱され、「まあ大事だな」と思うところには青の線、「すごく大事だな」と思うところには赤の線、「おもしろいと」と感じたところに緑の線を引く、といった三色ボールペンを用いた読書・情報活用法は有名です。齋藤氏の教育論は、本来の専門領域である教員養成だけに留まらず、ビジネス現場や小学生向けの学習塾、日常生活など、広く万人にも通じるように活用されています。このような齋藤氏の教育論は、総合して「齋藤メソッド」と呼ばれています。また、メディアへの出演も多く、日本テレビ「世界一受けたい授業」や、TBS「情報7days ニュースキャスター」にご出演されています。著書では「声に出して読みたい日本語」はシリーズ260万部を超えるベストセラーとなりました。
 さて、当日の講演では、斎藤氏は上着を脱ぎ、演壇の前に立ち、生徒を動かしながら講演のテーマである「人間関係をつくるコミュニケーション力」に関わる話を語っていらっしゃいました。終始親しみのある口調で語りかけ、聴衆は自然に話に引き込まれていきました。自分の体験を話すという場面では、生徒同士話が盛り上がっており、中1・高1の外進生には友人作りという観点でも有意義な講演になったと思われます。以下は、その講演の内容の紹介です。(久田茂先生と酒向孝芳先生がまとめた講演メモです。)

T「技化」
●「自転車」
小さい時に、自転車に乗る練習で何回ぐらい転んだか?
(1. 10回以内、2. 30回以内、3. それ以上)生徒にどれに該当するか拍手をさせる。(話に引き込む!)実は、何回転んだかの回数には意味が無く(?!)、乗れるようになったかどうか(「技化」したかどうか)に意味があるのだ。(0か1)なかには能力・センスですぐにできてしまう人がいるが、「技化」していないと、状況が変わったときに対応できないので、「技化」した人には勝てない。部活動も勉強も仕事も同じ。「技化」ができる人はあらゆる分野で活躍できる。

●「英単語」
英単語をAから覚え始めて途中で投げ出したり、1回り2回りで止めて忘れてしまう人は「0」。5・6回り目に記憶のピークがくる。そこまでやって「技化」することが必要。 今、この話を聞いて、頭の中の10人中何人が意識化して働いているか? 拍手で答えさせる(0…寝ている人、4人…友人との会話レベル、10 人…フル活動=人から聞いた話を要約して話せるレベル(再生・output))
東大理V合格者に、夏休みは一日どれぐらい勉強したの?と聞いたら、みんな口をそろえて15時間以上。体操の内村、野球のイチローは、質・量ともに世界一の練習を積み重ねている。

U「真のエリート」
「真のエリート」とは、人(チーム)の役に立つ人。日本を背負って立とうとする意志があるか?(拍手で答えさせる)→殆どなし→気概を持て!

V「コミュニケーション力」の実践
A 二人一組一分間の話(ジャンケンで先攻を決める→拍手→ハイタッチ→話す)
@講師の話を踏まえて、自分の経験を交えて話す→よかったら聞いた方が拍手
A自分がすごいと思うことを三つとりあげて話す(楽しそうに、知ってねという情熱を込めて)→聞き手は、目を見て、うなずいて、質問をする

B 四人一組(男女混合)
●ビー玉の遊び方を10個以上考えて話す。(アイデアを出す)
 概ね、このような内容の講演でした。文化会館に集まった約1,400名の生徒、保護者、同窓生、教職員のみなさんは、1時間30分に及ぶ講演に熱心に聞き入りました。その後、生徒からの質問に移り、高校1年生と高校3年生の生徒2名、計3名が質問をしました。斎藤氏はこの質問にも丁寧に答えてくださいました。最後に、中学3年生の女生徒から花束の贈呈が行われ、講演会の幕を閉じました。
 今年もすばらしいお話、すばらしい時間を参加者のみなさんと共有できたことを嬉しく思います。


※本校の土曜講座は、この記念講演会のほかに、通常の土曜講座を年間で7〜8回実施します。本校の教員だけではなく、同窓生・保護者・外部講師をお招きして多彩な講座を開講できるよう努力しています。今後も、より一層充実した土曜講座にしていく所存ですので、同窓生の皆様方にはこれからも引き続きご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
 なお、今年度も、学校で行う土曜講座の講師を募集しておりますので、ご希望の方は下記「職業情報登録」から是非ご連絡ください。
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土曜講座主任 鷲見伸介