>活躍する卒業生

経済財政分野に携わる行政官として
 内閣府行政官 山崎朋宏(平成21卒・普)

活躍する卒業生 NHKチーフ・ディレクター 岩田真治 私は現在、内閣府で行政官として働いている。
 今の職に就くようになったきっかけの1つは、大学時代に経済学を専攻したことである。高校時代、自然科学の授業が好きだった私は、理系のコースを選択していた。特に興味を抱いていたのは物理学で、普段目にしている現象が数式を用いた理論で説明されることに面白さを感じていた。大学でも理系の学部に入学した。大学の教養課程では理系科目以外にも様々な授業を選択することになっているが、その1つとして、経済学の授業を受講した。日ごろ報道される社会の出来事や、私たちが何気なく行っている経済活動について、数式を交えながら理論を組み立て、分析していく経済学に、強く関心を抱いた。それが契機となり、大学3年の時に経済学部に進学し、マクロ経済学を専攻した。
 就職活動の頃、マクロな視点で世の中を眺めつつ日本の直面している課題を解決していけるような職に携わりたいと考えた私は、国家公務員として働くことを希望した。いくつかの府省庁の中で内閣府を選んだのは、大学で興味を抱いた経済に対する知見を今後も深めていきたいという思いがあったからだ。
 内閣府は、2001 年の中央省庁再編時に、経済企画庁や総理府等が統合されてできた組織である。その時々の重要課題に関して企画立案や総合調整を行うことなどが内閣府の役割あるが、その性質上、担当の分野は多岐にわたる。その担当分野の1つが、日本経済の分析及び経済財政政策の立案であり、その業務を進めていく上では、経済に関する専門的な知見も必要となる。
 入府して初めて配属されたのは、国内総生産をはじめとする経済統計の推計や整備を担当する部署だった。政策立案の過程の第一歩は現状を認識することであり、経済政策の立案には目下の経済状態を正しく認識することが不可欠である。経済統計はそのための手段として使われる。1億人以上の経済活動を可能な限り早くかつ正確に捉えることの、大切さと難しさを実感した。
 経済統計の推計や整備の業務に2年近く携わった頃、今度は経済財政に関する別の部署に配属となった。そこでの主な業務は、経済学と経済政策の橋渡しをすることである。政策は「根拠」に基づいて策定されることが肝要であるが、学術的な裏付けはその「根拠」の1 つとして有用となる。政策立案と研究が相互に関連することを目指し、研究交流や研究のマネジメントに関する業務に携わっている。
以上のような業務に携わってはいるものの、自分自身はまだ経験が浅く、日々自分の未熟さを痛感している。自分の専門性を深めつつ経験を積んで、一人前の行政官となれるよう、努力を続けていきたい。